【会社を辞める①】会社を辞める準備とは?

日常

こんにちは、ふなにっし~です。

私はこのブログを作った当時、仕事を辞めて無職期間を過ごしていました。

実は私が会社を辞めるのは初めてではありませんし、前職では人事部で退職社員の手続きを担当していたこともあり、普通の人よりは退職後の役所の手続きについて詳しい人だったと思います。

最近、Twitterを見ていると「会社を辞める決心をしたけれど会社を辞めた後にどんな手続きが必要なのか不安」というツイートを見かけるようになりました。

留学のための退職に必要な手続きということでブログを書いたことはありますが、退職に特化したブログではないので、今回は退職後に必要な手続きや実際に2021年6月~12月の半年間の無職生活で起きた出来事をもとにいろいろ書いてみようと思います。

もし誰かのお役に立てれば幸いです。

会社を辞めたらどんな手続きをするのか

よりよい無職期間を過ごすためには、会社を辞めたら何が起こるかを知り、退職前にできることはやっておくことが大切です。(体調不良等の緊急退職をのぞく)

社会人の誰もがやるべきことで、会社員の場合はたまたま会社が代行してくれているだけのことですから、何も難しいことはありません。

一般的なタスクを挙げると…

  • 失業手当の申請(受給する場合)
  • 健康保険の手続き
  • 年金の切り替え
  • 企業型DCからiDeCoへの移管手続き(該当の場合のみ)
  • 住民税の支払い(退職月によって変わる)

ぐらいでしょうか。

今は年金が自動的に切り替わるようになりましたので、本人が役所で行う手続きは失業保険の申請と、国民健康保険の加入手続きくらいになりました。

つまり、20年前より楽になっているということ!

退職をお勧めするわけではありませんが、会社によって心を追い詰められている、でも退職後のことが不安と思っている方がいたら、昔よりだいぶ手続きが楽になっているのであまり心配しすぎないでください。

退職前に確認しておくこと

次に退職前に確認しておくことです。

手続きすることは分かったけれど、実際に心配なのはお金のこと。だと思います。

まずは給与明細を手元に準備して、しっかりと確認してください。

確認するべき項目は収入よりも控除の部分です。

  • 住民税
  • 厚生年金
  • 健康保険
  • 介護保険(40歳以上)

これらの金額には退職後にかかるお金のヒントが含まれています。

住民税の支払いが発生するかどうか

住民税は、お住まいの市区町村が会社に送る明細に基づいて天引きされていて、これを「特別徴収」と言います。

特別徴収の住民税の支払いは次のとおりに行われています。

【特別徴収の支払い~給与明細の住民税はいつの分を支払いしているのか

前年の収入にかかる住民税は翌年6月以降から支払いが開始される。

例えば2022年6月の給与で天引きされている住民税は…

→2021年1月1日~12月31日の収入に対する住民税を12カ月で按分した、1カ月分の金額(例:300,000円/年÷12カ月=25,000円/月)

※6月~7月分では按分の端数分を計算していることが多いので、少し多めのケースが多い。

※詳しい明細は市区町村が発行している「住民税算定通知書」でわかる。特別徴収(給与天引き)の場合は会社宛てに送られることから、6月に会社から配布されることが多い。

※2021年1月1日現在に住民票を置いている市区町村が徴収するので、引っ越しした人は住民税算定通知の発行が引っ越し前の市区町村になることもある。

毎月のお給料で支払いをしている住民税ですが、退職以降は自分で管理することになります。

ですが、1月1日~5月31日の間に退職する場合は会社が残った住民税をまとめて支払いしてくれます。これを一括徴収と言います。(まんまですね)

おそらく、最後のお給料や退職金から控除されるのだと思いますが、会社によって異なると思うので、担当部に確認しておくといいでしょう。

6月1日~12月31日の間に退職する場合でも、希望すれば一括徴収してくれる場合がありますが、こちらも会社によっては手続きが異なりますので確認しておきましょう。

では、一括徴収をしなかった場合、残った住民税はどうなるのでしょうか。

退職後に市区町村から納付書が送られてきて、それで支払うことになります。

その場合は1回の支払いが給与明細の住民税の金額と必ずしも一致するわけではありません。

住民税の普通徴収(各自で支払う方法)は1年を4期に分けて支払う仕組みなので、役所が計算しなおして、退職月に応じた回数の納付書が送られてきます。

納付書が届いたら、期限内に必ず納めるようにしましょう。

住民税の延滞税はクレジットカードのリボ払いの金利に相当します。(つまり15%くらい…)届いた郵便が埋もれてしまって支払い期限を過ぎてしまった!なんてことがおこらないようにくれぐれも注意してください。

退職後はこまめに郵便チェックをお忘れなく!

住民税の支払いはまだまだ続く…

さて、住民税ですが退職時に残っているものを支払ったぞ!ということで安心していてはいけませn。

なぜなら、一括徴収で支払いした住民税、退職までの給与で毎月控除されていた住民税、これらは全部

前年の収入に基づいた税金です!

つまり、退職した年の住民税は翌年にならないと確定できず、翌年に金額が確定すると、容赦なく納付書が届くのです。

残念ながら働いていないから、収入がないから、免除というシステムはありません。

退職を検討する際はこの住民税(翌年支払う分)を払うためのまとまったお金があるかどうかもチェックしておくべきでしょう。

無職になったことが住民税に反映するのはなんと3年後。他の仕事についていなければここで初めて0,もしくは0円に近い金額の住民税算定通知がくることになります。

ここまでは一括徴収や、退職後に働かないことを前提とした例を書きましたが、退職後再就職します。という場合は再就職先に未払い分を引き継ぐことが可能です。再就職先の担当者に確認してみましょう、

退職後の健康保険はどうするか

次に退職後の健康保険はどうするかを決めます。

再就職が決まっている場合は、再就職先で健康保険に加入することになりますが、それまで1カ月でも間があいていたら一時的に国民健康保険に入ることになると思います。

それ以外の人はどうなるか、選択肢は3つです。

【退職後の健康保険・3つの選択肢】

① 現在の健康保険に引き続き加入する任意継続の手続きをとる

② 市区町村の役所で加入手続きをする国民健康保険に加入する

③ 家族の扶養に入る

③の家族の扶養に入る場合は、加入する予定の健康保険組合によって加入条件が異なります。退職前に加入できるかどうか確認しておきましょう。

一般的に100~130万円程度の収入があると扶養に入ることは難しいです。最近はどの健保組合も財政難なので加入するハードルが高くなっています

一番多いのが、①の任意継続と②の国民健康保険のどちらかを選択だと思います。

まず①任意継続は、退職後も引き続き現在の健康保険組合に加入するということです。但し会社員時代の健康保険証をそのまま使うことはできず、一旦保険証は返還して新しい保険証を受け取ります。

この場合、注意すべきは現在と同じ条件の健康保険サービスを受けることはできますが、保険料負担は会社員時代より多くなるということです。

会社員の健康保険は半分を会社が負担してくれています。ざっくり見積もって今給与天引きされている健康保険料の2倍程度を自分で支払うということになります。

また任意継続は最長2年間の加入であることや、1回でも保険料の支払いが滞った場合はすぐに資格喪失となります。

次に②の国民健康保険ですが、こちらはお住まいの市区町村役場の国民健康保険課で加入手続きをとります。

加入する際には退職証明を持参して、窓口で書類を記入すればすぐに加入できます。

私の住む場所では以前は保険証が自宅に届くまで日数がかかりましたが、今は窓口で仮の保険証を出してもらうことができました。行政によって違うのですぐに保険証を使いたい場合は事前に確認しましょう。

こちらも気になるのは保険料ですが、これは本人の収入によって決まります。

直近の源泉徴収票を手元に置いて、役所に電話で問い合わせすると、確実な金額ではありませんが大体の金額を教えてくれますので退職前に確認して選択する際の参考にしましょう。

健康保険の選択方法はそれぞれの経済状況や健康状態によって異なると思います。

事前の保険料やサービス内容などを調べて、特に健康に不安があるという方は慎重に決めましょう。

まとめ

退職を考えた時、事前に確認しておくべき項目は

①住民税の支払いについて

退職時:一括徴収にするか、普通徴収にするか。

退職後:翌年の住民税の支払いに備えてお金を準備しておく

住民税の延滞税率はとても高いです。支払いは絶対に滞らないようにしましょう。郵便物の見落としや放置にも注意です

②健康保険の加入について

任意継続、国民健康保険、家族の扶養に入るの3つから選択。

保険料や受けられるサービスについては事前に確認する。

家族の扶養に入ることを検討している人は、家族が加入している健康保険組合に入れる要件を満たしているかを確認しておくこと。当面加入が難しい場合は国民健康保険に加入して、扶養要件を満たした頃に加入手続きを取るなど作戦を練っておくこと。

今まで会社がやってくれていたことを自分で調べてやってみるのが退職準備の第一歩です。

始めは大変かもしれませんが、大きなタスクとしては住民税と健康保険についてを調べて決めること。

つまり2つしかありません。2つって言われるとハードルが少しは低くなりませんか?

昔よりもインターネットで調べがすんでしまうこともたくさんありますし、役所に電話で問い合わせると意外とすんなり終わります。

不安だなと思う方は、まずこの二つから決めてみてください!

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