世界が新型コロナのパンデミックに巻き込まれてから早1年9カ月。
海外はおろか国内旅行でさえも憚られる事態でありますが(首都圏在住のため常に緊急事態宣言かまん防状態です)私にはコロナ禍でおいてきてしまった心配なものがあります…
それは、お金です。
留学時代に作った韓国の銀行口座がそのままになっています。微々たるものですが残高が入っていて、大損とまではいかないけれど、1回分の羽田―ソウル往復分のチケット代くらいは入っているので貧乏性の私としてはとにかく気になります。
コロナが終わったら、旅行に行って下せばいいじゃないとお思いでしょうが、韓国の銀行口座管理は日本より厳密で、下手をすると口座凍結ということもなきにしもあらず。
今日は韓国の銀行口座についてちょっとご紹介します。
韓国の銀行
韓国にも日本と同じように銀行があります。
日本で言うメガバンクにあたるハナ、KB(国民)、ウリ、新韓はソウルや首都圏の街にはあちこちにあります。釜山や大邱、チェジュなどにはその土地の地方銀行が町のいたるところにありますし、他にもセマウル金庫や水協銀行など日本でいうところの信用金庫や漁協のような銀行まで。私が留学中にネット専用銀行大手のカカオバンクがオープンし、カカオフレンズのカードが話題になったこともありました。そういえばKBだったか、BTSのカードを発行して話題になったことがありましたが今でもBTSカードあるんでしょうかね?
私は学校内にあるウリ銀行と、当時日本語がわかる行員さんがいらっしゃった新韓銀行で口座を作りました。
韓国の大学にはだいたい学内に銀行の支店があって、私が留学した延世大学構内にはウリ銀行がありました。語学堂の学生証は銀行のキャッシュカードと一体化もできるものだったからか、なぜか学生証は銀行の窓口受け取りになっていました。みんな受け取りついでに口座を開くので、学期はじめは銀行は大混雑!いつ呼ばれるともしれないカードの受け取りを待っていたら2時間待ちになってしまい、行員さんからお詫びにキャラクターのぬいぐるみをもらってしまいました。行員さんのほうこそ、韓国語もろくに話せない若者ばかりのお客さんを相手にし続けるのは大変だったと思います。お互い苦笑いでねぎらいあったのがいい思い出です(笑)
口座を開くのは日本より大変
おそらく日本でも外国人が銀行口座を開くのはとても大変だと思うのですが、韓国では外国人になるわけですから口座を開くのは大変でした!
日本だったら、お金と印鑑と本人確認資料を持って、書類1枚くらいで済んでしまうところが、韓国では書類の数が半端ない!おそらく10枚くらいサインをしたんじゃないか?と思うくらいあれこれサインをしました。
でも、サインをする書類は紙じゃなくて、タブレット。そこはさすがIT王国だなあと感心しました。
2017年当時、日本人留学生が口座を開くために必要だったものは
- 学生証
- 外国人登録証(学校内のウリ銀行ではなくても作れたが他銀行ではないと絶対に作れない)
- お金(1000WくらいでもOK)
- パスポート
- 日本のマイナンバー(学校内のウリ銀行ではなくても作れた)
- 携帯電話(学校内のウリ銀行ではなくても作れた)
の6つでした。サイン式なので印鑑はなくても大丈夫です。
日本のマイナンバーは絶対必要。それまで日本ではマイナンバーなんて提示したことがなかったのに、まさか韓国で初めてマイナンバーを活用することになろうとは思いもよりませんでした!
学校内のウリ銀行では外国人登録とマイナンバー、携帯電話はいりませんでしたが、語学堂入学書類で日本から本人確認資料をつけて送っているので、それをもって学生証発行=韓国での本人確認とみなして多少簡略化されたと思われます。他の学校でも同じようにしているかは不明です。なぜなら韓国では支店によって言うことも手続きも多少違うということが多いからです。同じ支店でも担当者によって違うこともあるくらいです。最初はビックリしますが、なにせ役所もそんな具合なのでだんだん普通のことになってしまいます。(腹立つことはあるけれど)
と、いうわけで韓国で銀行口座を開く方はマイナンバーはお忘れなく!
キャッシュカードは即日発行
韓国に銀行で「これは便利!」と思ったのが、キャッシュカードが即日発行なことです。
日本では自宅郵送に2週間くらいかかりますよね。
世界でもキャッシュレス先進国の韓国では何を払うのもカードかスマホ。2017年当時がまだスマホ決済できる端末が少なくて、ほとんどの方がカード決済をしていました。
日本から持ってきたクレジットカードを使ってもいいけれど、レート変動があるし持って歩いて万が一紛失でもしたら韓国から日本のカード会社へ紛失手続きをしなければなりません。日本語ではあるけれど外国からそれをやるのは精神的なハードルが高い…。持って歩かないのが一番です。
あまりにキャッシュレス化が進んでいる韓国なので、ときどきお店で釣銭がなくて店員さんが大騒ぎということが何回かありました。これも日本じゃありえないなと思うのはアルバイトの店員さんも含めて総出で個人の財布から現金をかき集めて釣銭を作ってくれたことです。現金支払いしてゴメンナサイという気分になりました…
銀行のカードはチェックカード(체크카드)と言ってクレジットカードが使えるお店ならデビットカードのように使うことができます。1000wくらいの小さな金額から使うので手元にないと生活が不便です。即日発行は本当に便利で助かりました。
なぜコロナ禍でこまっているのか
数々のハードルをクリアして、口座を開いた後はインターネットバンキングも作ってもらい、とても便利に使わせていただきました。新韓銀行のカードは交通決済のT-moneyとも1体型になっていたので地下鉄やバスに乗る時もメインで使っていました。
本帰国して外国人登録番号が消えるとインターネットバンキングは使えなくなることは知っていましたが、ほぼどこでも使えるチェックカードが便利すぎて、本帰国後に旅行に行ったときに使うことにして口座はそのまま残してきました。
本帰国からコロナパンデミックまで1年ちょっとあったので、3回くらい渡韓してチェックカードを使ったでしょうか。
2020年の年明けから徐々に不穏な空気になり、本当であれば2020年2月に飛行機のチケットをとっていましたが3月に変更しました。まさかあの時はここまで長引くと思っていなかったのですが、4月には日本も韓国も町に人が見えなくなる事態になり、お互いの国に入国できなくなりました。
それから早1年超…
1年すぎてしまいました。困るんです。
なぜ困るか?
韓国の銀行は1年間動きがないと口座が凍結されてしまうことがあるからです。
そして、凍結後一定期間がすぎて休眠口座に組み入れられてしまうと日本とは違って、国庫に入ってしまい返金されなくなってしまうのです。
4年くらい前に私の友人がハナ銀行で口座凍結解除をしたときは、アポなしで行ってすぐに凍結解除して、期限がきれたカードの再発行も即日できたのですが、新韓銀行はちょっと厳しくなったと聞きました。
昨年末、日本人の友人に頼んで、口座に1000W振込をしてもらい、今年の3月、たまたま韓国のサイトで支払いに使えることを発見したので口座を動かすためだけにネットでチェックカード決済をしました。韓国のECサイトは日本の何倍もセキュリティが厳しいのでやっと支払いに使うことができましたが、そのサイトでの支払いはその時限りしか発生しないものですし、1000W振込してもらった友人も最近インターネットバンキングに規制が入ってしまったようなので、簡単に振込できなくなってしまったようで、来年の3月までにどうしようか本当に困ってます。
コロナで韓国に行けなくなって、一番の悩みは残してきた銀行口座です。
残高も心配ですが、この前確認したらウリ銀行のチェックカードの使用期限が2022年に迫っていることを見つけてしまいました。ウリ銀行は1000円くらいしか入っていないからあきらめるか窓口で下すかになることでしょう。なんとか新韓銀行チェックカードの使用期限2023年までには渡韓して銀行にいけるように祈っています!
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